セミラーミデの知識

作品の特徴

 形式上は、序曲を廃してアリアよりもアンサンブルや重唱を中心に物語の進行に合わせて劇的な音楽でかつフレキシビリティーな構成を究極までに突き進めたナポリ時代の「マホメット2世」が初演時に不評を買ったために、ナポリの聴衆よりも保守的なヴェネツィアの聴衆の好みに合わせて序曲を復活させアリアや重唱を中心にバランスをとった形となっているが、実際は合唱を物語の進行上、民衆の声を表す「コロス」として積極的にかつ効果的に使い、物語の進行に合わせてナポリ時代に培った作曲技法をふんだんに盛り込んだ起伏に富んだ音楽となっている。そして有名な序曲も彼としては珍しく、劇中の音楽をテーマに盛り込む形で歌劇本体との一体感を保つものとなっている。 序曲]中の音楽に採り入れられているテーマは以下の通りである。
  • 序奏(演奏記号|アンダンティーノ・ニ長調・8分の6拍子)…第1幕第3場・セミラーミデに忠誠を誓う四重唱(原曲:アンダンティーノ・変ホ長調・8分の6拍子)
  • 主部(演奏記号|アレグロ・ニ長調・4分の4拍子)ソナタ形式|展開部なしのソナタ形式
    第一主題…第2幕第6場・冒頭の祭司達の合唱(原曲:演奏記号|アンダンテ・ニ長調・4分の3拍子)
    第一演奏記号|クレッシェンド…第2幕第2場アルサーチェのアリア「このむごい災いの一瞬に」のアリア|カバレッタ(原曲:演奏記号|アレグロ・ヴィヴァーチェ・変ホ長調・4分の2拍子)
    第二クレッシェンド…第1幕第2場セミラーミデとアルサーチェの二重唱「その忠誠を永遠に」のカバレッタ(原曲:演奏記号|アレグロ・ジュスト・変ホ長調・4分の4拍子)
     更に付け加えるならば、実際のロッシーニの「セミラーミデ」に対する尋常ならざる力の入れっぷりは、普通ならば一ヶ月前後で新曲を完成させるところを初演の4ヶ月前の1822年10月上旬から作曲に取り掛かった事からも知ることができよう。 しかし、ナポリの聴衆よりも保守的なヴェネツィアの聴衆の好みにあわせて、更に母殺しの悲惨な結末を和らげるために、劇の最後を唐突に新王誕生の祝典的な合唱(アレグロ・ニ長調・4分の4拍子)で終わらせている点については、これを非難する論者も多い。(しかし、他方で同時代に上演された「魔弾の射手」や「フィデリオ」も最後では取ってつけたようなハッピーエンドで終わらせている事を考えると、上の批判は時代背景を無視したものだとも言う論者もいる。) 更に、「セミラーミデ」は歌唱技術の難しさから、20世紀前半は上演されなかった。この作品の20世紀初演は1962年にスカラ座 (ミラノ)で行われた。(セミラーミデ:ジョーン・サザーランド、アルサーチェ:ジュリエッタ・シミオナート他)しかしこのときに使われたのはリピート部分などが削除された縮小版だったため、本格的な全曲演奏が行われたのは1990年12月、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場においてであった。(セミラーミデ:ジューン・アンダーソン、アルサーチェ:マリリン・ホーン、アッスール:サミュエル・レイミー他)

    Quotation:Wikipedia - Article - History  License:GFDL

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    第2場「このむごい災いの一瞬に」(アルサーチェ) 第3場「甘美な希望がこの魂を魅惑して」(イドレーノ) 第4場「よろしい、さぁ、手を下しなさい」(セミラーミデ、アルサーチェ) 第5場「われわれは復讐するぞ」(アッスール)関連事項 演奏時間:序曲12分、第1幕2時間、第2幕1時間30分 作曲期間:1822年10月ごろ着手、1823年完成 初演:1823年2月3...

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